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2009年1月22日木曜日

相手が嫌がる、だからこそやる

■ ロール・プレイング・ゲームで、人の気持ちを知る

友達ができにくい子どもたち』では、社会的スキル訓練の一つに、「ロール・プレイング・ゲーム」が挙げられています。

ロール・プレイング・ゲームといっても、『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』のようなテレビゲームの話ではありません。

「ロールプレイ」とは役割を演じるという意味です。

ですから、ロール・プレイング・ゲームとは、「たとえば自分と相手との立場を変えさせ、役を演じさせたり」(上述書、138ページ)するゲームです。「こういう中で、互いの役割や気持ちに気づけるようになり、その後の関係に思いやりなどが生まれ、円滑に進むようになるとされています」(上述書、138ページ)と同書には書かれています。

相手の嫌がることを平気でするような子に対し、「自分がそういうことされたらどういう気持ちになるか、考えてみなさい!」というお説教がなされることがあります。この訓練では、それを身をもって体験するということでしょう。

■ 相手が嫌がる、だからこそやる

ところが、世の中には、色々な子どもがいるものです。私の子ども時代、あるいじめっ子は、「自分がそんなことされたらどう感じるか、考えてみなさい!」というお説教に対して、こう答えていました。

「自分が同じことされたら、さぞ嫌だろう。だからこそ、やるんだ。相手が嫌だと感じるからこそ、やるんだ」

こうした子に、ロール・プレイング・ゲームは意味をなさないように思われます。もっとも、こうした子は少数派かもしれませんが。