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2008年11月29日土曜日

友達がいない子とは

友達がいない子。

英語圏の学術界では、"socially withdrawn children" などと呼ばれています。

日本語圏では、「社会的引きこもり児」「引っ込み思案児」「孤立児」「集団に入れない子」などと呼ばれてきました。「社会的ひきこもり児」は "socially withdrawn children" の直訳ですが、近年社会問題となっている、自宅にこもって社会参加していない若者のことではありません。

主に、保育所から幼稚園ぐらいの子どもが対象に論じられることが多いですが、小学生や中学生の子どもが対象にされることも珍しくありません。

友達がいないというのは、あくまで状態を表すもので、診断名ではありません。

坂野雄二氏は、次の5つのケースを「引っ込み思案」から除いて考えています。(1)知的な発達の遅れのあるケース、(2)自閉症および自閉症傾向と思われるケース、(3)身体疾患や身体に障害の認められるケース、(4)緘黙、(5)反社会的な孤立(坂野, 1989)。

このブログでは、そのあたりはあまりこだわらず、友達ができない子全般について、主に幼稚園児や小学生を中心に、中学校やそれ以降の学年の子も視野に入れてお話しようと今のところ考えています。

[関連記事]

◇ 「友達」とは何か

[文献]

◇ 坂野雄二 (1989). 無気力・引っ込み思案・緘黙, 黎明書房.