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2009年7月29日水曜日

『緘黙・孤立児』

本昭和49年という、30年以上も前に刊行された本ですが、『情緒障害児の教育(1)-緘黙・孤立児』という本があります。大学等教育機関に所属している方や幼稚園・学校の教師らが執筆した本で、編者は「全国情緒障害教育研究会」。出版社は日本文化科学社です。

およそ200ページからなる本ですが、このうち後半およそ100ページが、このブログのテーマと重なる「孤立児」に関する内容です。

幼稚園・学校の教師や専門家を対象に書かれたと思われる本で、孤立児の概念、孤立の諸相等といった孤立児全般に関する論考に加えて、孤立児の事例研究が何例も載っています。

もう30年以上も前の本で、この本の議論は今日でも通用するものなのかどうか私には判断できませんが、類書は私の知る限りほとんどなく、貴重な本ではないかと思います。

「孤立児」という言葉ですが、本書には「孤立児ということばは、児童臨床ではあまり用いられていない」(109ページ)とあります。CiNii(国立情報学研究所の論文データベース)で検索しても19件しかヒットせず、やはりあまり一般的な用語ではないようです。「孤立」であればCiNii で5,000件以上もヒットするのですが、この中には「核兵器 北朝鮮は孤立していない」など、関係ないものも数多く含まれています。

なお、この本の前半にまとめられてある「緘黙」ですが、これは心理的なことが原因で話さない(話せない)ことです。多くは、やはり子どもの問題です。緘黙について関心のある方は、姉妹サイト「場面緘黙症Journal」をご覧下さい。

場面緘黙症Journal
(新しいウィンドウで開く)

2009年7月11日土曜日

家庭でも孤立

学校等で友達がいない子というのは、家庭ではどうなのだろうかと思います。

外では人付き合いがうまくいかなくても、家庭では家族とうまくやっているのか。それとも、家庭でも孤立しているのか。

* * * * * * * * * *

私の場合、後者でした。

私は子どもの頃から、母とは相性が悪いです。母も、「あんたとは相性が悪い」と私に話しており、お互い相性が悪いことを認め合っています。

一日で最も多くの時間を家庭で過ごすのは専業主婦の母でしたから、この母と相性が悪かった私は、当然、家庭で孤立しがちでした。私が10歳のときに父が亡くなり、母が一家を取り仕切るようになると、この傾向に拍車がかかりました。母は私を遠ざけ、私も私で母を避け、一人でいることを好むようになりました。どうりで私は孤食が好きなわけです。

親子とて人間同士ですから、相性の良し悪しぐらいあるのは当然のことです。また、親とて聖人君子ではありません。上の子よりも下の子ばかりかわいがってしまったり(その逆もあるでしょう)、女の子よりも男の子ばかりかわいがってしまったり(逆もあるでしょう)、そうしたことも往々にしてあるものだろうと思います。

私が学校で孤立することが多かった原因の一つは、もしかするとこうした家庭内の人間関係にあったのかもしれません。家庭で孤立しているのに、学校では友達が多いとか、そうしたことはあるのでしょうか?いや、反抗期の子どもには、こうした子は多いかもしれないとも思います。なんだか分からなくなってきました。

※ 久しぶりの更新になってしまいました。